立教大学池袋キャンパスにある「旧江戸川乱歩邸」に行ってきた。

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池袋西口の立教大学池袋キャンパスには「旧江戸川乱歩邸」があるのを知っていますか?

昭和9年(1934年)から没年まで、実際に江戸川乱歩が住んでいたお家。
現在は立教大学が管理し、一般見学も行われています。

乱歩って池袋に住んでいたんですね!
今回は特別に普段入れない場所も案内していただいたので、その様子をお届けします。

地図ではここ↓

豊島区西池袋3-34-1。

※記事は下に続きます

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立教通りからはこのフクロウが目印。
立教大学の5号館と6号館の間を進んで左手。
入口にかかっている表札。
平井太郎」ってどなたか縁のある方なのかな?と思ったら…

なんと江戸川乱歩の本名でした…!

ペンネームということは理解していたつもりですが、、、
あまりに普通の名前で逆にびっくりしました笑。

ちなみに「平井隆太郎」は息子さんのお名前とのこと。

建物は住んでいた当時のほぼそのまま。

池袋が戦火で焼け野原になった際も、消失を免れた貴重な建物でもあります。

引っ越し魔として知られた乱歩の、実に47番目の住まいがここだったんですね。

石畳は母家の玄関に続きます。

一般公開日には、こちらの玄関まで入って資料や映像などを見学することが可能です。(写真撮影不可)

飛び石を抜けて中庭へ。
立派な中庭!

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戦時中、乱歩自身がつくったという防火用水。
中庭から見える洋館。
特別に洋館の応接間に入室させていただきました。
(※通常は入室不可)

なんだか妙に生々しく、まるで昭和の世界にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。

乱歩がよく座っていたという中央の椅子。
この部屋で一番高価なものはペルシャ絨毯らしい!
高島屋で購入されたものなのだそうです。
乱歩がお気に入りだった書斎机と肘掛け付きの回転椅子。
かつては土蔵の1階に置かれていたそうです。
この机から次々と名作が生まれていたかと思うと、胸が震えます。
まるで映画のセットのような黒電話。実際に使っていたもの。
隣接している母家の奥の部屋にも資料が置いてあるので要チェック。
昔ながらの昭和のおうちですね。

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乱歩の膨大な蔵書が保管されている土蔵。
2003年に豊島区指定有形文化財に指定されています。
引っ越し魔だった乱歩が池袋から転居しなかった理由の一つがこの土蔵とも言われています。
(それに当時は静かな場所だったそうです)
一般公開では中に入ることはできませんが、入口から中の様子を見ることができます。
今回は特別に土蔵の中に入れていただきました。

書棚には蔵書がびっしり。
洋書が多く、執筆の際に参考にしたという文学や犯罪関係の資料も。

昼間でも薄暗い土蔵に、摩訶不思議な蔵書。
圧倒的な怪しい雰囲気に満ちていました。

乱歩ミステリーの着想はここから生まれていたんですね。

本の間に文字が書かれた木の板を発見。

これは誰かに貸した本の位置に置いてあるのだとか。
丁寧にタイトルと貸し出した日付まで書いてある。

木の板が残っているということは、返ってこなかったことを意味します。(田中さん!)

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土蔵の2階へ。
2階には江戸時代の版本や写本、保存用の自著が収められています。
これらは全てご自身でタイトルを書いて、専用の箱を作り保管したもの。
どこに何の本があるかわかるようになっています。
めちゃくちゃ几帳面だったんですね。

「赤字は合著または私の作や私への批評が一部に収められた本」

「詳しくはハトロン表紙の自著目録を見よ」

細かい指示までしっかり。性格出てるなあ。

生々しいまでにリアルな面影を残す旧江戸川乱歩邸。

実在した人間である江戸川乱歩が、確かにここで暮らしていたことを肌で実感できます。


毎週月曜・金曜の11:00〜15:30まで一般見学も開催中。
予約不要でふらっと寄ることができるので、気になる人は訪れてみてはいかがでしょうか。


※今回の訪問では、江戸川乱歩記念大衆文化研究センター助教・後藤隆基さんにご案内いただきました。ありがとうございました!

Store 店舗情報

店舗名 旧江戸川乱歩邸(大衆文化研究センター)
住所 豊島区西池袋3-34-1
営業時間 毎週月曜・金曜
11:00〜15:30
(予約不要・祝日の場合は休館)
リンク

※記事の内容は取材時のものです。最新情報はお店で直接、または公式情報でご確認ください。