かつて、シルクロードの敦煌に「YINGYING CAFE(英英珈琲屋)」という旅人が集うカフェがあった。
シルクロードを旅する日本人バックパッカーにとって、砂漠の中のオアシスのような場所。
そんなコアなお店が東池袋に名前と形を変えて復活していることを、どれだけの人が知っているだろうか。
「沙漠之月」がオープンしたのは2012年。
知る人ぞ知るというベタな表現では伝えきれないほどに、知ってる人の中での濃度は極端に濃い。
中華・旅人界隈ではすでに有名店と言ってもいいかもしれない。
地図ではここ↓
豊島区東池袋2-63-15 3F。明治通り沿い。
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隠れ家なんて生易しいものじゃない。
異世界へ通じる、心が試される階段。
入った瞬間に思いました。
今夜はディープな夜になる、と。笑
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英英さんは2000~2005年頃まで、中国・敦煌で「YINGYING CAFE(英英珈琲屋)」を営んでいたそうです。
当時のメニューは日本の家庭料理がメインでしたが、池袋では英英さんの故郷の味・中国西北料理が楽しめます。
僕は知人と2人で。
同時刻に居合わせた他のお客さんは、
敦煌の研究家さん、麻婆豆腐の情報発信をされてる人、ガチ中華サイトのライターさん。
思わず「濃っ!」と叫んでしまったけど、沙漠之月ではこれが日常。
英英さんが仕入れた食材を見て、「こういう料理できるよ!食べる?」という問いに答えていくのが正しい過ごし方のように思えます。
「こういうの食べたい」も伝えてみると良いと思います。
グループの隔てなく、その場のみんなで次の料理を決めていくような感覚。
そうこうしてるうちに、グループ間の壁は溶け、その場に一体感が生まれていきます。
なんて楽しい夜なんだろう。
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どの料理も目の覚めるような美味しさ。
優しい味わいが多く、ガチ中華の激辛が苦手な人でも楽しめると思います。
〆に麺が食べたい!とみんなで意気投合して、登場したのがこちら。
一見、麺料理には見えないビジュアル。
麺も具材も細かくなっているんですね。
モチモチ感のある弾力高めの麺が、これが麺料理であることをしっかり主張。
初めての食感とクセになる美味しさ。
シルクロードのコアな現地メニューが池袋で楽しめるって最高ですね。
なお、この丁丁炒麺は裏メニュー中の裏メニューらしく、とても手間がかかるので滅多に登場しないとのこと。笑
予感した通り、この日は思いっきりディープな夜になりました。
隠れ家なんてものじゃなく、もはや異世界。
お店の外にはタクラマカン砂漠が広がっているのではないかと思えてきます。(東京砂漠でした)
旅人が集って一期一会の夜を楽しみ、それぞれの目的地に向かって別れていく。
その構図は、シルクロードでも東京でもそう変わらないのかもしれない。
旅人の心を癒すオアシスのような存在。
英英さんのお店は池袋でも確かな輝きを放っていました。
ふらっと寄って入れないことも多いので、事前に予約するか、電話で席状況を確認してから訪問した方がいいですよ!